医療の本質と患者の幸せ

医療人ではない視点から

今回は医療人ではない私から見た「医療とは何か」についてお話ししたいと思います。私の役割は、患者様との契約や担当者会議、退院調整カンファレンスなどに関わることが多く、患者様とドクターとのコミュニケーションの中で、特に緩和ケアにおいて重要な話題が出てきます。それは、医療行為で延命を優先させるのか、それとも自分らしさを優先させるのかという問題です。

患者の選択と価値観

例えば、喫煙者の患者様が「嗜好品を我慢するのは嫌だ」と言われる場合、医療従事者としては「禁煙してください」とアドバイスするのが一般的です。しかし、患者様の人生観や価値観に基づいて「そのまま吸い続けてもよいですよ」という選択もあり得ます。このような場合、患者様やご家族の幸せに重きを置き、最適な選択をすることが大切です。

使命感と悩みどころ

医療従事者としての献身的な気持ちは大切ですが、仕事に対して真摯であればあるほど、悩みどころになることもあります。医療は「教科書通りに行っていれば万事解決」とは限らず、患者様一人ひとりに最適な回答があります。時には、医療行為の目的から逸れるような矛盾した判断が最適解になることもあります。

患者と家族の納得いく結論

私たちの目指すべきは、患者様にとっての最適解を見つけ出し、家族との相違を減らし、皆が納得いく結論に至ることです。これは、外部環境を考慮しながら、患者様一人ひとりにフィットするケアを提供することにより達成されます。※これはあくまで私的な見解であり、ご了承ください。

参考リンク: 新横浜ヒロクリニック訪問診療